前半・佐渡の絶景と地域のお祭り編:伊藤善行さんトークショー@旅ルミネmeets佐渡島
佐渡を舞台に活躍する二組とリトウ部の島トーク
ルミネが主催するイベント『旅ルミネmeets佐渡島』が、2018年3月23日から24日に、LUMINE0(ルミネゼロ)にて行われました。
私たちBUKATSUDOリトウ部は、佐渡の素敵な暮らしや旅の魅力をお伝えするトークショーに参加。「ご縁の宿 伊藤屋 五代目」の伊藤善行さん、「andfujiizaki一級建築士事務所」の藤井千晶さん・井崎恵さんの二組から、写真やスライドとともに佐渡の魅力について伺いました。
本記事では、伊藤善行さんトークショーの内容をレポートとしてお届けします。
佐渡の人々と暮らしにも注目したイベント
『旅ルミネmeets佐渡島』は、佐渡島の食、人、暮らし、お店の魅力に注目するイベント。
会場のLUMINE0の中には、行政や観光協会だけでなく、島の地酒、カフェ、パン屋、雑貨屋などが出店。ワークショップなども行われました。
私たちリトウ部は、そのイベントの中のコンテンツであるトークショーに登壇。部長の鈴木、副部長の庄司が、佐渡島に関わる二組をゲストとともに、佐渡島トークを繰り広げました。
深く、じっくりと佐渡を楽しむための情報満載
実は、リトウ部の二人にとって、佐渡島はまだ行ったことがない島。
しかし今回のトークショーは、リトウ部としても観光ガイドブックでは得られない佐渡情報を手に入れる絶好のチャンス。実際に、島の食事や風景を楽しむだけでなく、地域の人に会い、暮らしを体験するためのヒントを手に入れることができました。
佐渡島に初上陸するときは、今回のトーク内容が佐渡をより一層楽しむきっかけになること間違いなし。
佐渡PRフォトグラファー・伊藤さんのトークショーをレポート
リトウ部のレポートでは、ゲストとして登壇した伊藤さんのトーク内容をお届けします。
『旅ルミネmeets佐渡島』トークショー内でお話しいただいたことを、できるだけすべてお届け。
佐渡に行ったことが無い方はもちろん、新しい佐渡の楽しみ方を知りたい、という方もぜひお読みください。
自然と一体になれる、佐渡ならではの時間がある:伊藤善行さんトークショーレポート
ゲスト紹介
伊藤善行(いとう・よしゆき)
佐渡PRフォトグラファー。
佐渡の旅館「ご縁の宿伊藤屋」の五代目として旅館を運営する一方で、トレッキングガイドを行う。佐渡の風景を写真に収めてWeb写真集などで発信するなど、様々なシーンで佐渡のPRを行う。
※以下、伊藤さんとリトウ部のトークレポートです。『旅ルミネmeets佐渡島』内で語られた内容からお伝えします。
佐渡の人々や暮らしに紐づいた景色や魅力
伊藤さんのトーク内容は、「QRコードを読み取って観光しよう!「佐渡観光QRマップ」」を見ながら読んでいただくと、佐渡の魅力をより一層わかりやすくチェックできますよ!
伊藤さん:
今日、佐渡から、朝7時20分発のジェットフォイルに乗って来ました。
普段は、旅館の五代目の番頭をしております。今日は、佐渡PRフォトグラファーっていうことで、壇上に立って、じゃない、座っております(笑)。
トレッキングガイドなどをしながら旅館をやっていますので、佐渡を紹介しながら、皆さんとお話を進めていきたいと思います。よろしくお願いします。
リトウ部鈴木・リトウ部庄司:
よろしくお願いします。
リトウ部鈴木:
僕ら、佐渡に興味があるのですが、実はまだ行ったことが無くて。なので、今日会場に来ている「まだ佐渡島に行ったことがない」というお客さんと同じ視点でお話を伺っていきたいと思います。
あと、佐渡の人々や景色、表情といったものも知りたいと思っているので、そのあたりのことも気になりますね。
伊藤さん:
わかりました!
せっかくなので、会場の皆さんに、佐渡に来たことある方どれぐらいいらっしゃるか聞いてみましょうか。
はい、じゃあ、佐渡に来たことがある人、手をあげましょう!
伊藤さん:
おおっ!
リトウ部鈴木:
多いですね!
リトウ部庄司:
多い!
伊藤さん:
ありがとうございます。
これだけの方が佐渡に行ったことのあるということで、皆さんも知っている景色もあるかもしれませんが、次々と紹介していきたいと思います。
写真で旅する佐渡の絶景
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
まずは、この旅ルミネのチラシにも出ていたとは思うんですけど、これ、青の洞窟っていいます。
佐渡の海でもすごく綺麗なところなんですけど、私が撮ったこの写真、JRのポスターになりました。ここは、シーカヤックで訪れるとすごく綺麗で。フォトジェニックで、インスタ映えってやつですね。
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
本日の一枚目に選んだ写真の場所は、二ツ亀っていうところなんですね。佐渡の方なら、行ったことあるという人はいると思います。
でも意外と知られていないところがあってですね。これ、真ん中の道で陸でつながっているんです。満潮になると切れて離れ小島になったり、干潮になると道が現れて繋がったりするんですよね。
「リトウのリトウ」です。
リトウ部鈴木:
リトウのリトウ!
伊藤さん:
わたしイトウです(笑)。すいません、こんなんで。
今日ご紹介する場所が分からない、っていう人のために、リトウ部の皆さんで地図を用意していただきました。
リトウ部鈴木:
この地図も、実際に伊藤さんが作られたんですよね。
伊藤さん:
はい、私が作った地図です。
で、この二ツ亀というところに5月から8月の間に行くと、朝日が海から登り、夕日が海に沈む様子を見られる場所なんですね。これ、佐渡の人でも知らない人が多いと思います。ぜひ、5月から8月の間に行ってみてください。
この場所なんですけど、この(地図)一番上のところですね。
リトウ部庄司:
ここ、フォトジェニックスポットですよ!
リトウ部鈴木:
ぜひ、地図にメモして持って帰っていただいて。
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
海もすっごく綺麗で、海水浴場ではAA(ダブルエー)ランクをいただいています。沖縄の海と同じランクですね。
リトウ部庄司:
へえー、すごい!
伊藤さん:
ほんとに綺麗なんです。
で、ここは小木っていうところですね。海の綺麗なところ、ザッと紹介します。
これは虫谷(むしや)の入江っていうところで、沖のたらい舟乗り場のほうからモーターボートやシーカヤックでも行けるところですね。
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
これはさっきのシーカヤックの、青の洞窟のところ。この、青い船に乗っている人がインストラクターの池さんという人。めちゃくちゃいい人で、ぼく大好きなんですよ(笑)
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
で、これは、千葉とか東京のほうから、このマリンジェットに乗って、あ、乗ってきたんじゃないや(笑)。マリンジェットをトラックで積んできて、佐渡に遊びに来たときのものです。
リトウ部鈴木:
積んできたんだ!
伊藤さん:
この写真、佐渡汽船のカレンダーの一枚にもなっています。こうやって、マリンスポーツを楽しむところもあるんですよね。
佐渡は海に囲まれているところですから、当然、漁業も盛んなところでです。こういう岩の入り組んだところでは、磯ネギ漁などが行われています。
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
この写真では、何を獲っているかというと、ナマコ。
リトウ部庄司:
網で捕るんですか?
伊藤さん:
そう、網で獲るんです。で、アワビとかサザエとか海藻は、こうやって獲るんですね。
この写真、水族館みたいでしょ?半水面写真っていうんですけど、カメラを半分水に沈めて撮っています。
リトウ部庄司:
さすがフォトグラファー!
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
で、これ海藻のアオサですね。これはフォトコンテストで賞をいただいた写真。緑の大地ですね。
リトウ部庄司:
お味噌汁にいれると美味しいやつですね。
伊藤さん:
おいしいですよねー
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
この写真は、この地図の真ん中らへんですね。夏になると、ヒマワリ畑の奥に海が見える場所です。旅ルミネの担当者さんが、どうしても入れてというので持ってきました。
島の北のほうには、ヒマワリ畑がたくさんあります。
リトウ部庄司:
女子は好きですね、今の写真。
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
で、これはウユニ湖ではなく・・・佐渡ですからね。水鏡に夕日が映っています。
佐渡はやっぱり、海に沈む夕日が綺麗ですよね。ちょっと都会では見れない景色で、羨ましいでしょ?っていうところのアピールです。
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
リトウ部庄司:
時期としてはいつ頃ですか?
伊藤さん:
これも夏の写真ですね。ちょうどうちのお客様が真ん中に写っています。うちの旅館から、徒歩で5分ぐらいで海水浴場に行けるんですね。
そのときに、ちょうどお客様が砂浜にいたので、これはシメシメということで撮影させていただきました。
リトウ部庄司:
ちなみに、伊藤さんの旅館は地図のどの辺りにありますか?
伊藤さん:
そんな、宣伝していいんですか?(笑)島の、左側のくびれのほうですね。
リトウ部庄司:
夕日の写真も、この辺りから撮ったんですか?
伊藤さん:
そうですね、この海岸から夕日が見れます。
佐渡は、北と南に山があって、真ん中には平野があるんです。
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
これは北のほうの大野亀っていうところで撮ったもの。トビシマカンゾウっていう花で、六月ぐらいに群生します。じつは、ここはトビシマカンゾウの日本一の群生する場所として有名です。
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
で、これは岩首(いわくび)とういところの棚田ですね。ちょうど、この地図でいうとトキの絵が描いてあるところ。
リトウ部鈴木:
地図の右下のあたりですね。
伊藤さん:
あとで紹介しますけど、ここにいるおっさんが非常にいい方なんで、会いに行ってもらえたらと思います。
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
で、牧場も海が見えちゃうっていうね。これは関岬放牧場っていって、北のほうにある牧場です。佐渡には乳牛もいるんですけど、こういった黒毛和牛のようなステーキにする牛もいます。
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
これは島の北のほうの山。佐渡の山って何メートル位かというと、一番高い山で1,172メートルあるんですね。その1,172メートルのちょっと下のところに白雲台という山小屋があって、そこから撮影しました。
この写真の左側に、くびれがありますよね。これが両津港という港。皆さんに配布した地図で言うと、右側のくびれがあるところですね。それが、この写真でいうところの左側のくびれ。
だから、北から南に向かって見ているような感じですね。ちょうど真ん中が平野で、奥のほうに山が見えて、という構図。
島の人々でも知らない佐渡の表情
伊藤さん:
で、この山の上に、伝説が残る池があります。
リトウ部庄司:
そういうところ好きです!
伊藤さん:
佐渡の方も知らない話題を振っとこうかなと思って。
池に生えるツキヨタケ
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
神秘的な池で、6月・7月ぐらいが新緑が綺麗なときですね。風が無いタイミングがとくに綺麗。この池には伝説もあるんですけど、もうひとつ、池に生えるキノコもあるんですね。
リトウ部庄司:
おお~
リトウ部鈴木:
いま、お客さんも「おおっ」っていう顔してましたね。
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
これ、光るキノコなんですけど、ご存知の方います?
(会場の方:ツキヨタケ?)
はい正解、ツキヨタケですね。綺麗ですけど、ツキヨタケは毒キノコなんですね。これは9月10月ぐらいになると生えてくるキノコです。
伝説の残る池なので、夜行くのが非常に怖いんですけど、私はそういうの平気なタイプなので写真撮ってきました。
ドンデン山からの夜景
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
で、こちらが佐渡のドンデン山というところから撮った写真です。私はちっちゃいころ、こういう星空っていうのは、夜空を見上げれば当たり前に見えると思ってたんですね。
で、大人になってから、東京や新潟の街のところで空を見上げて、星が見えないのにびっくりしました。
リトウ部庄司:
たしかに、東京では見えないですよね~
伊藤さん:
東京でも明るい星なら若干見えるかもしれないですけどね。でも、ドンデン山みたいには星が見えない、ということに、大人になってから気づきました。
これは、ちょうど右側に見えるのが、新潟県で一番大きな湖「カモコ」っていう湖です。
牡蠣の養殖をしているところで、その反対側の海のほうに漁火(いさりび)が見えて、その奥にオレンジに光るのが新潟市街の夜景。街明かりでこんなに明るいからやっぱり星が見えないのか、という。
で、雲を挟んで、夜空には銀河が広がるんですね。
夜中に車走らせて山の上に行く物好きもあんまりいないんですけどね。行くとだいたい貸し切りです。
プロだからこそ撮れるロマンチックな写真
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
リトウ部鈴木:
これはすごいですね!
伊藤さん:
これは桟橋の突き当り。あとこれは、私が住んでいるところの近くにある人面岩。顔が、ちょっとモアイに似てません?
リトウ部庄司:
ここの部分が横顔かな?
伊藤さん:
そうそう。で、モアイがちょうど北極星を見上げて星空観察しているような構図で撮った一枚ですね。ちょっとロマンチックな感じ。
リトウ部庄司:
ロマンチックですねー。下のほうに広がるのは、雲海?
伊藤さん:
これは海なんです。ずーっとカメラのシャッター開けっ放しで撮ると、こんなふうに写ります。
リトウ部鈴木:
雲みたいになってますね。
伊藤さん:
山のほうに行くと雲も見られるのですが、今日は写真をご用意していませんでした。
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
で、これは、先ほどお見せした夕日の水かがみになっていたのと同じところ。これだけくっきり天の川が写ります。
下のほうに空が広がっているのではなく、海が鏡になって星が写るんですね。天の川、綺麗に見えます。スマートフォンだとこういう写真は撮れないかもしれないですね。
佐渡といったらトキ・たらい舟・金山
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
で、これはリトウ部さんのタイトル画像にもなっている、トキ。佐渡といえばトキですね。
佐渡の方が、「トキ」と「たらい舟」と「金山」は入れておいたほうが良いんじゃないかと言っていました。ありきたりなパターンですが紹介させていただきます(笑)。
トキ
伊藤さん:
トキはだいぶ数が増えて、今年も営巣が始まって、卵もどんどん産まれるんじゃないかな、という期待もしております。
トキはどんどん増えていますが、人口はどんどん減っています。皆さん助けてください(笑)。
たらい舟
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
こちらは、たらい舟ですね。たらい舟は、最近は外国人に人気です。とくに台湾の方とか。
人気の理由知ってます?ジブリ映画『千と千尋の神隠し』が、台湾でもすごくヒットして、映画の体験をしたいということで人気らしいです。
一時期、たらい舟が足りないということで旅行業者からクレームもあったほどだとか。たらい舟は、10人ぐらい乗っても平気です。100人乗ると沈みます(笑)。
金山
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
これが金山なのですが、金山を普通に紹介するのもつまらないなと思っていて、北沢浮遊選鉱場跡をご紹介します。鉱石を砕く施設で、廃墟マニアにはたまらない場所。その夜の風景ですね。
これ、ライトアップしているわけじゃなくて、右側の方から街明かりが当たってこんな風になっています。ここも夜行くと、だいたい貸し切りです。夜に行くのには、ちょっと怖いスポットかもしれないですね。
リトウ部鈴木:
ちょっと日本じゃないような、遺跡みたいな感じがしますね。
リトウ部庄司:
これは見たことある人も多いんじゃないでしょうか。
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
佐渡金山の資料館に行くと、金の延べ棒を取り出す体験ができて、これを取り出すと記念品がもらえます。「佐渡 金塊 取り出し」とかで検索すると、ぼくの紹介動画が出てきます。
取り出すと、徳川の御紋が入ったカードがもらえます。「この紋所が目に入らぬか!」に使えますね。この佐渡金山のカードを持っていると、何が起こるかというと、何も起きません(笑)。
リトウ部鈴木:
これ、チャレンジして成功した人、皆さんの中には・・・・・・あんまりいないですね。
伊藤さん:
監視カメラが付いていますので、僕が取り出すと「またお前か!」って金山のスタッフが来ます。
リトウ部鈴木:
取り出すコツみたいのがあるんですか?
伊藤さん:
コツは、YouTubeに載ってます(笑)。「金塊 取り出し 佐渡」で検索すると出てくると思います。この金塊、時価6,000万。
この金山というところは、世界遺産を目指してるので、佐渡でも非常に力を入れているんですね。江戸時代、徳川家康の時代に、大久保長安という奉行さんがこの金山に赴任してきたんです。
世界遺産になった石見銀山と、非常につながりが深くて。大久保長安は、石見銀山で成功して、その後佐渡の金山を任された人物なんです。佐渡金山の鉱石を、効率よく採ることに貢献しました。
地域のお祭り
伊藤さん:
大久保長安と金山のおかげで佐渡は神社仏閣が多くて、300を超える数があります。その一部をちょっとご紹介します。
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
これ、五重塔で有名な妙宣寺というところ。新潟県の五重塔は、唯一、佐渡にあります。
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
で、これは清水寺(せいすいじ)っていうお寺。さっきの地図にも清水寺と五重塔、載ってたかな?
リトウ部鈴木:
載ってますね。中央のあたり。
伊藤さん:
ここの参道に行くと、非常にフォトジェニックな場所があります。この、ちょっと赤くなっているのが清水の舞台のようだったりとか。
リトウ部庄司:
緑に囲まれてすごい。
薪能
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
能舞台もあります。佐渡は能が非常に盛んな島で、4月から10月ぐらいまで、毎月薪能(たきぎのう)があったりします。
リトウ部庄司:
薪能?
伊藤さん:
そうですね。このかがり火みたいなのを焚いて行う。
リトウ部庄司:
これ、野外ステージですか?
伊藤さん:
そうです。あと、両津の椎崎温泉のところにある「諏訪神社」っていうところの薪能もあります。詳しくは、観光協会にお問い合わせをお願いします。
小獅子舞
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
佐渡は地域がすっごく広くて、その地域ごとにいろんな特色のある神事が催されます。そのなかで、とくに僕がお気に入りなのがこちら。
リトウ部庄司:
これは舞いか何かですか?
伊藤さん:
これは小獅子舞というもので、一匹のオスを、二匹のメスが取り合う、という獅子舞なんです。なんともドラマチックな神事なんですね。
宵乃舞
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
いろんな神事があるなかで、こういう雅な民謡もあります。これは、金山の近くにある、宵乃舞(よいのまい)というイベント。おけさ流しというか、相川音頭という音頭を流して踊ります。
そういうイベントが6月にあって、非常に人気なんです。カメラのポジション取りですごく大変という。
リトウ部庄司:
これは、地域に受け継がれているものなんですか?
伊藤さん:
そうですね。でも、島外の方でも、練習して参加する、という熱意のある方もいらっしゃいます。皆さんもぜひ、チャレンジしてみてください。相川音頭、かっこいいですよ。
羽茂祭り
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
はい、ちょっとこれ、説明に困るんですけど(笑)。これも神事で6月にある羽茂祭りっていう神事です。「つぶろさし」っていって五穀豊穣、子孫繁栄、なんかを祈願しています。
鬼太鼓
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
これは鬼太鼓。佐渡は鬼太鼓で有名で、これは、さっきの棚田の写真の場所、岩首っていうところのお祭りです。門付けをするんですけど……「カドヅケ」ってわかります?
リトウ部庄司:
カドヅケってきいたことないですね。
伊藤さん:
門付け(かどづけ)、っていうのは、家を一件一件まわって魔を払う、福をもたらす、というそんな感じですね。
リトウ部庄司:
これは、お囃子の方も一緒に回っていくんですか?
伊藤さん:
そうです。けっこうな人数ですよね。衣装も派手で。
リトウ部鈴木:
たしかに。
伊藤さん:
お祭りっていうと「屋台」っていうイメージもありますけど、屋台は一切無いですからね。佐渡のお祭りで屋台を期待してはダメです(笑)。
あと、これも鬼太鼓。
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
リトウ部庄司:
これ、飛んでる?
伊藤さん:
はい、飛んでます。カメラの位置を低くして撮ったのでやけに飛んでるように見えるんですけど、実際はこんなに跳躍していません。
佐渡っていろんな地域があって、当然、過疎化していってお年寄りが多い地域もあります。でも、ここの地域だけは妊婦さんと子供が非常に多くて。未来ある地域だなと思っていて、ここの鬼太鼓、大好きです。
来年も見に行こうかなと思っているところです。
リトウ部庄司:
地域によっても鬼太鼓は違いがあるんですか?
伊藤さん:
そうなんです。鬼太鼓も、地域によってスタイルが全然ちがうんです。鬼のお面も踊り方も全然違っていて、その地域ごとのアイデンティティになっています。
藤八幡宮の流鏑馬
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
こちらは、流鏑馬などが行われる神事。久知八幡宮のお祭りで、これは秋のお祭りです。ぜひ、祭りをめがけて佐渡に行ってもらいたいなって思います。屋台はないですけどね(笑)。
地域のイベント
鼓童の送り太鼓
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
こちらは、鼓童さん。
8月に、佐渡ではアース・セレブレーションていうイベントがあります。そのイベントが終わったときに、船で帰るお客様を見送る送り太鼓っていうのがあるんですね。
イベントを見に来ても送り太鼓を見逃す人がいるのですが、ぼくは送り太鼓が大好きで、絶対見逃さんぞ、という感じです。
送り太鼓の雰囲気が泣けるんですよね。お客様を送り出す鼓童の一生懸命な姿と、名残惜しさを感じているお客様の姿を見ていると、本当に泣けるシーンだなと思います。佐渡で最大のイベントじゃないかな、と思っています。
詳しくは鼓童さんへ(笑)。
佐渡国際トライアスロン
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
リトウ部庄司:
すごい人ですね。
伊藤さん:
すごいでしょ!これ、9月にあるトライアスロンのスイムのスタートのところです。スイムキャップがあふれてます。
リトウ部庄司:
この時期は、けっこう水温も低いんですか?
伊藤さん:
9月はまだ温かいですね。ただ、これが海に入るわけですから、泳ぐっていうよりはイモ洗い状態で。
リトウ部鈴木:
この人数ですからね。
伊藤さん:
もう、人の上を歩けるんじゃないかっていうぐらい。
伊藤さんのトークショーレポート、前半はここまで。後半の「佐渡の人々と地域ならではの魅力」に続きます!
(取材・写真・レポート:佐野匠)
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