後半・佐渡の人々と地域ならではの魅力編:伊藤善行さんトークショー@旅ルミネmeets佐渡島
佐渡PRフォトグラファー・伊藤さんのトークショー後半は、佐渡の人々と地域ならではの魅力についてお届けいたします。前半の、佐渡の絶景やお祭りの紹介は、こちらからご覧いただけます。
佐渡の人々と地域ならではの魅力
伊藤さんのトーク内容は、「QRコードを読み取って観光しよう!「佐渡観光QRマップ」」を見ながら読んでいただくと、佐渡の魅力をより一層わかりやすくチェックできますよ!
地域のならではの魅力
リトウ部鈴木:
ではここからは、佐渡の旅のおすすめとか、島の人にフォーカスしたような話を、伊藤さんとできればと思っています。
佐渡への旅はフェリーで
伊藤さん:
佐渡はとっても広くて、周囲210キロぐらいあります、って言ってもピンとこないと思います。とくにうちは旅館をやっているので、お客様で多いのは、島に来てから交通の便に困るっていう方がよくいらっしゃるんですね。
なので、佐渡に来るなら、レンタカーを借りたり、観光バスの予約をすると便利ですね。あとは、自分の車で来る、バイクで来る、自転車で来る、っていうほうがおススメです。
リトウ部鈴木:
自家用車をフェリーに積んでくる、という方は多いんですか?
伊藤さん:
そうですね。
ただ、やっぱり混雑するし、車を乗せるにも手続きが必要だと思うので、あらかじめ佐渡汽船に予約したほうがいいですね。
リトウ部庄司:
佐渡汽船って一日に何便ぐらい出ているんですか?
伊藤さん:
季節によって違うので、詳しくは、佐渡汽船へ(笑)。
リトウ部鈴木:
佐渡汽船さんも今日は出店されてますか?
伊藤さん:
今日も来てますね。
リトウ部鈴木:
レンタカーも佐渡で借りられるんですか?
伊藤さん:
借りられます。これも、佐渡汽船へ(笑)。パス投げまくりですけどね。
地域の人々との出会い
伊藤さん:
佐渡に旅に来ていただけるなら、観光施設だけじゃなくて佐渡の人にもあってもらいたいなーと思います。今日会場に来ている佐渡の人たちにも、ぜひ会いに行ってほしいなと思うんですね。
トビウオをさばくご夫婦
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
6月ぐらいになると佐渡ってトビウオが捕れて、それを、この写真のおばあちゃんの後ろにいるおじいちゃんが、さばいていくんですね。おじいちゃんがさばいておばあちゃんが焼く、っていう役目をやってます。
佐渡はアゴだしっていう・・・・・・ラーメンでもアゴだしラーメンていうのがありますよね。このおばあちゃんに「このアゴだしどうすんの?」と聞いたら、「仙台のラーメン屋さんに送るんだ」って。
地元消費もあるんですけど、そんなことを言っていました。
このおばあちゃん、何歳かわからないけど、やめちゃったら後継ぎいないんだ、って言ってました。後継ぎ希望の人がいたら、ぜひ来てくださいね。
リトウ部庄司:
そういう出来事多いですよね。
伊藤さん:
そうですね、離島ではそういう課題も多いと思います。ぜひ助けてください、佐渡も。
漁師のつくるフルーツパンケーキ
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
で、これ。
リトウ部鈴木:
これいいですね
伊藤さん:
ちょっとインスタ映え狙って。これ、東京だといくらぐらいします?
リトウ部庄司:
1,500円はしますよね。
伊藤さん:
なんと、その半値です。フルーツパンケーキ、すごいおいしそうでしょう?佐渡産のフルーツも使われてて。
リトウ部庄司:
果物も採れるんですね。
伊藤さん:
佐渡は海の幸と牛だけじゃなくて、果物も採れるんです。これはぼくのおススメのフルーツパンケーキですけど、ここの店主さんは、漁師やってるんですよ。
リトウ部庄司:
漁師さん?
伊藤さん:
で、魚介類もすっごい美味しいカフェなんでおススメです。詳しくは・・・・・・
リトウ部庄司:
お店の名前を教えていただければ。
伊藤さん:
お店の名前は、「カフェ・トレイン」。おススメです。
こだわりの寿司屋
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
で、ここ僕が大好きなお寿司屋さん。
リトウ部鈴木:
お腹空いてきますね!
伊藤さん:
「りきすし さわた」っていうお寿司屋さんで、こだわりが半端なくて、寿司ネタによってシャリの温度を変えるという。醤油も、お客様のテーブルの上に置いてあるやつは、その日だけで捨てちゃうそうです。
リトウ部庄司:
鮮度とかをすごい大事にしているんですね。
伊藤さん:
ぜひおすすめしたいです。ただ、予約が必要だったりしますね。
リトウ部鈴木:
けっこう予約が殺到しているかんじですか?
伊藤さん:
そうですね、なかなか予約取りづらかったりします。
マーカスのパン屋さん
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
で、今日、この会場の真ん中らへんにいるパン屋さん。今日売り切れ?
(出店者:売り切れましたー!)
売り切れ!おめでとうございます!買っていただいてありがとう!
(会場拍手)
伊藤さん:
マーカスのパン屋さん、ホームページにも載っているので、ぜひ調べて行ってみてください。佐渡、旅に行くんだったら、ぜひ会いに行ってくださいね。
リトウ部庄司:
旅ルミネさんのパンフレットにもインタビューが載ってました。
ご近所の焼鳥屋さん
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
これ、うちの近所のばあちゃんで、焼鳥屋いてて、今年で80何歳とか言ってたかな?この写真をフェイスブックであげたら「いいね!」が300ぐらい付いて。みんなおばあちゃん好きなのね、って。
リトウ部鈴木:
ほぼ毎日焼いているんですか?
伊藤さん:
そうですね。うちから徒歩2分ぐらいのところにある焼鳥屋さんです。
リトウ部庄司:
ますます行きたくなりますね!
伊藤さん:
このおばあちゃんに会いたかったら、うちに泊まってね、っていうね。
棚田仙人
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
このおじいちゃん、さっきの棚田でも紹介しました。ちょっとガラ悪く見えますけど、僕の撮り方が悪いだけです。大石さんっていって、「棚田仙人」て呼ばれています。
味のあるおじいちゃんでしょ?
ちょっと目が暗く写ってますけど、明るいところで見ると目がすごい綺麗なんですよ。なんか青い目してて。
リトウ部鈴木:
これ、場所ってどこなんですか?後ろにお酒が一杯並んでますね。
伊藤さん:
棚田のあたりにある旧校舎を利用して、そこを棚田のコミュニティの拠点にしているような感じですね。
リトウ部庄司:
コミュニティ、ちょっと気になりますね。
伊藤さん:
ぜひ行ってみてください!
庭師の四分一さん
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
知ってる人もいると思うんですけど、これは、四分一(しぶいち)さんという屋号の方。渋いでしょ?
リトウ部庄司:
渋い!
伊藤さん:
庭師の方なんです。このおじいちゃんに会いたかったら・・・・・・お問い合わせください!
リトウ部庄司:
伊藤さんにお問合せすると、ご案内いただけるということで。
佐渡伝統の蕎麦
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
こちらは、またマーカスのパン屋さんですね。
手前に切れてるんですけど、蕎麦打ち職人さんです。ここの蕎麦屋さん大好きで。十割そばなのにブツブツきれない、すごいなめらかな蕎麦です。
佐渡の伝統的な蕎麦で、非常に美味しい蕎麦。佐渡に行かなきゃ食べられないという。
フランスからやってきたワイン醸造家
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
リトウ部鈴木:
この写真もまたいいですね。
伊藤さん:
どこの国だよ、って感じもしますが、これも佐渡。
フランスから、佐渡がいいといって移住してくれた醸造家の方なんです。非常に有名な醸造家ですが、うちの近所、徒歩5分ぐらいのところにいらっしゃいます。
リトウ部庄司:
すぐ近くですね!
伊藤さん:
私は知らなかったんですけど、天才醸造家って言われてるぐらい有名な方らしいです。無添加無農薬のワインを作っている方で、彼のワインを求めて、ヨーロッパやアメリカからも人がやってきます。
うちに泊まって、彼のワインバーに飲みに行くんですね。こないだも、東京の方がワインを飲みに来ました。
リトウ部庄司:
すると、ブドウ畑もあるんですか?
伊藤さん:
佐渡で作ろうとしているので、これから。こないだは、北海道で醸造してワインを作った、というふうに言ってました。彼のワインを飲みたかったら、ウチへ。
リトウ部庄司:
佐渡のどのあたりに惹かれたんですかね。気候とかですかね。
伊藤さん:
聞いたら、「Webで検索した」って言ってました(笑)
リトウ部鈴木:
すごいですねそれは(笑)。
伊藤さん:
彼なりの決定する何かがあったとは思います。自然とかね。
魚のプレゼンをしてくれる長三郎鮨さん
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
この魚、なにか知ってます?赤くて、口が黒くて。日本海特有の魚でノドグロってきいたことあります?
これまたお寿司屋さんです。高級魚なんですよ、ノドグロって。ノドグロは深海魚で、これはちっちゃい型ですけど、元値で2~3,000円しますからね。
カウンターに座ると、こうやってプレゼンしてくれるんです。
リトウ部鈴木:
こうやって見せてくれるんですね!
伊藤さん:
こんなの扱ってるんだぞ!ノドグロ食べてみたいだろ!?みたいな。長三郎鮨 さんといって、佐渡で人気のお寿司屋さんですね。
サドアザミ
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
で、これ、サドアザミっていう佐渡にしか咲いていない花なんです。あんまりご存知ないかもしれませんが。
サドノウサギ
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
伊藤さん:
これ、サドノウサギっていいます。特徴が、雪でも走れるように、っていうので、後ろ足がちょっと長いんです。あと、耳がちょっと短いんですね。
夜行性何でなかなか昼間見ることはないですね。この時は、車で間近までいってもどかないので、じゃあこれは撮ってあげよう、と思って撮影しました。夏には茶色いんですけど、冬には真っ白になります。
サドカケス
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
リトウ部庄司:
初めて見ました。綺麗!
伊藤さん:
これは、サドカケスっていう固有種の鳥。
リトウ部庄司:
このブルーが綺麗ですよね!
伊藤さん:
私、トレッキングガイドもしているので、植物も詳しくなりました。でも、よく鳥についても聞かれるので、勉強しなきゃいけない思って、野鳥についても勉強中です。
サドマイマイカブリ
※伊藤さんのスライドより抜粋。photo by 伊藤ヨシユキ
リトウ部庄司:
なんですかこれは?
伊藤さん:
これ昆虫で、サドマイマイカブリっていいます。実は佐渡には固有種がいくつかあって、サドマイマイっていうカタツムリがいます。で、そのカタツムリを食べる固有種が、佐渡マイマイカブリという昆虫。
ちょっとマニアックなんですけど、この昆虫を採集するために島に渡る方もいるんですって。ツワモノもいるみたいですね。サドマイマイカブリは、島ではけっこうよく見るので、数はたくさんいるんだろうなとは思います。
リトウ部庄司:
島だと、固有種っていうのが面白いですね。固有の人から始まって、植物、動物で。そこに行かなきゃ会えないものがたくさん!
大学生と地域との関わり
リトウ部鈴木:
ここからは、色々と伊藤さんのお話を聴きながら気になったところを質問してみようかなと思います。
庄司さんどうですか?行きたい場所とか会ってみたい人とかありましたか?
リトウ部庄司:
棚田のおじいちゃんには会ってみたいですね!
伊藤さん:
女性が大好きな人なんで(笑)。たぶん、会いに行くと喜ぶと思います。
リトウ部庄司:
棚田を作られている方なんですか?
伊藤さん:
そうですが、もちろん、この人一人でやっているわけではなく、集落の方たちが全員でやっているんですね。
お手伝いで大学生が来たりすることもあって、そのときはおじいちゃんが陣頭指揮をとって、大学生が棚田のお手伝いをしたりとか。お祭りのお手伝いもしているようです。
大学生といっしょに島を盛り上げよう、っていうのもいい取り組みですよね。
リトウ部庄司:
大学生は、やっぱり新潟の市内のほうからですか?
伊藤さん:
東京からですね。
リトウ部庄司:
なにか繋がりがあるんですか?
伊藤さん:
色んな大学が佐渡に来てくれています。4月からお祭りが始まるので、その時期になると大学生がお手伝いに来てくれたりとか。
意外と近い、佐渡へのアクセス
伊藤さん:
佐渡には飛行機が無いので、佐渡に行くにはどうすればいいの?っていうところでお話ししたいと思います。
船は二つあって、カーフェリーっていう片道2時間半ぐらいかかるものと、ジェットフォイルという1時間ぐらいで着く高速船です。
私は、今朝は高速船に乗って新潟港に渡って、そこから路線バスで新潟駅に行ったんですね。港から新潟駅までだいたい10分ぐらい。そして新潟駅から新幹線に乗って、昼間の11時ぐらいにはもう渋谷についていました。
リトウ部庄司:
早いですね!
伊藤さん:
朝7時20分に出て、11時ぐらいにはもう渋谷に来れるという。
ちなみに今日夜は、この下にあるバスタから深夜の高速バスに乗って帰ります。夜中の12時ごろにバスタを出発して、朝6時にはもう新潟市に着いています。
リトウ部鈴木:
高速バスでいくと、フェリーへの乗り継ぎはスムーズですか?
伊藤さん:
スムーズですね。朝7時ぐらいにはフェリーが出ているので。それに間に合わせて新潟市に着くようにしています。私は旅館をやっているので、明日には仕事があるというか。歓送迎会シーズンなので、ちょっと忙しいんですね。
佐渡に行くなら、このタイミング
リトウ部庄司:
佐渡を楽しむには、色んなシーンがあると思うんですけど、この時期に来ると良いというのはありますか?
伊藤さん:
僕もよく佐渡っていつがおススメなの?って聞かれますね。佐渡の人にぜひ聞いてみてください。それぞれで違う答えが返ってくると思います。つまり、春夏秋冬みんないいよ、と。
冬はやめたほうが良い、というのがあるかもしれないですけどね。私がおススメ「しない」とすれば、8月のお盆のシーズン。でもやっぱり人気があるので、お盆の時期に来る方もけっこう多いです。
お盆は、佐渡の方も帰省に重なるし、観光のお客様もたくさんくるし、ということで。あちこちで、ちょっと騒々しいというか。
リトウ部庄司:
余裕があったら見えるものも、見落としてしまうかもしれませんね。
伊藤さん:
都会の人混みが嫌で来たのに、なんだこの人混みは!ということになっちゃうので。ただ、お盆の時でも、山の上は貸し切りです。夜に出歩く人があんまりいないので。
せっかくのあんなに綺麗な星空なのに、見ないで帰られる方、けっこう多いんですよね。佐渡に来たら、星空もぜひ見て帰っていただきたいですね。
リトウ部庄司:
我々が佐渡に行ったら、日本酒を夜通し飲んで終わっちゃうかもしれないですね。星空もちゃんとチェックしておきたいです。
リトウ部鈴木:
山の上で見てみたいですよね。
伊藤さん:
今日は写真では用意してこなかったんですけど、夏ぐらいに行くと、桟橋の下で光る海ほたるが見られます。海ほたるって、東京湾にあるアレじゃないですよ?ちっちゃい虫みたいなやつが、海の下で光るんです。
この桟橋。寝転がって上を見ると星空が見える。流れ星ビュンビュン流れますから。
都会には無いものを探しに来てほしい
リトウ部鈴木:
では最後、会場の皆様に向けて、伊藤さんから一言いただいたて締めたいと思います。
伊藤さん:
分かりました。
私は今日、佐渡から都会に来て、佐渡にないものが都会にはたくさんあるなー、と思ったんですね。当然、ビルは佐渡には無いし。今日も、新宿御苑に遊びに行って、外国人の多さにびっくりしました。
人は少ないし物もあんまりないんですけど、「都会に無くて佐渡にあるものは何だろう?」
そう考えたときに、やっぱり僕は、今回写真で見せた自然の景色とか、時間じゃないかなと思いますね。自然と一体になる時間というのが、都会には無いものかなと思います。
私は、都会に行って買い物するのがワクワクして楽しいし。今日もJRのピッてやるのがすごい楽しくて。佐渡には自動改札機無いので。だから逆に、「都会には無いもの」を佐渡に探しに来ていただきたいな、って思います。
リトウ部庄司:
探しに行きます!
リトウ部鈴木:
行きましょう!伊藤さん、今日は色々話をいただいて、ありがとうございました!
伊藤さん:
今日はどうもありがとうございました!
※伊藤さんとリトウ部のトークレポート、ここまで。
トークレポート後半では、佐渡の人々と地域ならではの魅力についてお届けいたしました。前半の、佐渡の絶景やお祭りの紹介は、こちらからご覧いただけます。
(取材・写真・レポート:佐野匠)
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